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血 O Sangue(1989)

演员:



影评:

  1. 2021/01/10 9th ペドロコスタ特集、その① / 10分遅れて入って、目に入った最初の絵で「恐るべき子供たち」を思い出された。というより、観ている間にいろんな監督の名前がよぎった。ゴダール、ブレッソン、レオスカラックス...それでも監督自身の作風が何よりも際立っていた。巨匠たちのエッセンスは、ペドロコスタという監督の名の元に収まっていると感じる。

    刹那的で美しく、詩的だった。すべての構図が決まっていて、ある種の狂気さえ感じた。静的な迫力、程よい省略...これこそが映画だと思った。永遠に観ていたい、この映像に中に眠りたいとも。俳優の魅せ方も上手で、主人公たちの気まぐれな言動にすっかり心鷲掴まれた。

    タイトルの血とは、血縁関係のことだろうか。水族館の部分がとりわけすき。子供の信頼はとても強固なものであり、儚いものである。そして大人とは子供で、子供とは大人である。そこには明確な区切りがなく、私たちはいつまでもその間で揺らいでいる。

    信頼と期待を裏切られた後ニノの一人の旅立ち。その目から、これから誰も頼らず、自分の人生を自分で決めて生きていくという揺るぎのない意志が伺えた。